三過剰

子どもを育てる中で、最悪のふれあいと言われるのが、過剰保議、過剰干渉、過剰期待の三過剰です。
これらは一つ一つが別々に行なわれるのではなく、必ずといっていいほど重なって行われます。
 
過保護の対応の育児姿勢が、子どもの能力の育成をとめてしまい、その遅れを取り戻そうとして、必ずといっていいほどその親は過剰干渉となって、口やかましくなったりしてしまいます。
 
子どもをよりよく成長させたいという親の願いが、「あなたの最善を尽しなさい」というものではなく、「人よりも」という競争意識に重点が置かれると、子どもに対する対応が過剰干渉の態度となり、口数の多い親になってしまいます。
 
子どもを挫折させる原因は単一ではなくそれぞれが重なり合って直接的、間接的に原因となります。
 
過剰期待の対応は、特に児童期に入り知的能力の評価が行なわれるようになると、ますます激しくなり、親が子どもに期待することは能力を伸ばす上で大切なことではありますが、「人よりも」とか「もっともっと」という期待のかけ過ぎはかえって子どもを損なってしまいます。
 
教育とは、子どもの持って生まれた能力をその子どもなりに引きだして、伸ばしてやることです。
 
なおこの三過剰の場合は、それが高じると、登校拒否、家庭内暴力、非行などを起す原因を内在しています。これらは子離れできない親に多く見られます。
 
注意しなければならないことは、過剰がいけないからといって、子どものできないことまで、子どもにさせてり、また、つき放して愛情をかけないようなことのないように心がけることです。